あがり症治療は誤った考え方を矯正
あがり症に悩む人は自分自身に起きたことに対して間違った解釈をしてしまう傾向にあるが、誤った考えには次のようなものがある。
自分の不安であると感じていることを、目の前にいる人に簡単に見透かされてしまう。
他人が自分に対して「緊張しているなんて能力が低い体」とネガティブな評価を下すに違いない。他人にネガティブな評価をされることは大変なことで取り返しのつかないことだ。
しかし、目の前にいる人はそのようなことは考えていない。あがり症である人の感じている不安は、目の前にいる人に気づかれるとは限らない。もちろん、緊張している心臓のドキドキ音は聞こえないし、手が震えているのも簡単には気づかれはしない。会話が途切れたり、身体が硬直して動かなくなったりしまわない限り、他人に気づかれないのが普通であると考えるべきだろう。
仮に緊張していることが目の前にいる人に見透かされたとしても「感受性が豊かな人である」と好意的に受け止めてくれる可能性もある。万が一、ネガティブに評価されたとしても、それは決して取り返しのつかないようなことではなく、一大事ではない。世界中を見回しても、万人から高い評価を受け、ネガティブな評価をされない人は誰一人としていないのである。
あがり症を治療するには誤った考え方を矯正する必要がある。反対の言い方をすれば、考え方を矯正できれば、あがり症はすぐにでも治療できるだろう。