あがり症を克服するには自分を許すことも必要
あがり症である人は、自分に対しての目標が非常に高いものであることが多いようである。自分に対して多くのことを求め、自分に対して厳しすぎる傾向にあるのである。あがり症でない人のように「みんなに好かれなくても良いではないか」とか「完璧に物事をこなさなくても良いではないか」と考えることがなかなかできない。
さらに、あがり症の人はネガティブな思考をしてしまいがちである。例えば、人前で話しをする時には何か気の利いたことを言わなければならない、と考えてしまう。さらに、自分が不安に感じていること自体を他人に知られてはいけない、とも考えている。
このような考え方が極端にナンセンスでネガティブであるということを感じなくては、あがり症の治療はできない。これらの考えから開放されることで、はじめてあがり症を治療できるのである。
例えば、会話が途切れたり、つまらない話をしてしまったりしても「しょうがないこと」と考えてみてほしい。お笑いタレントでもないのであるから、会話が面白くなくて途切れてしまうことは誰にでもあるのである。緊張していることが相手に伝わっても、軽蔑する人はまずいないだろう。
自分に対する要求を常に厳しくするのではなく、自分を許すことも必要である。あがってしまうような状況では「適当で良いじゃないか、肩の力を抜いてゆっくり行こう」と考えてみてほしい。緊張していること自体、ばかばかしく思えてくるかもしれない。